クリエイティビティーとなぜ創るのか?という事について。

今これをスタジオで書いてるのだけれど、テンプルバーのど真ん中。4階なので少し、下の喧騒はトーンダウンされているけれど、下で、東京からのあのエレキギターの彼が今夜も弾いている。この子の前で人が止まっているのを見たことない。下手じゃないよ。ただ周りと、結びつく気がないようなふり。エルビスのような、感じ。歌は歌ってなくて、ずっとギター。
でもこの彼、毎晩ここにいるよ。外寒いよ。3−4時間はやってんじゃないの?なぜ?なんのために?

映画、The social Networkを見た。Facebookの実話。おすすめ。監督は、ファイトクラブのデイビット、フィンチャー。この監督好きで、暗い感じがどの映画でも一緒。すべての作品で、色のパレットが似てるね。フェイスブックを作った子は、大学生なんだけど。内向的な、おたくっぽい子なんだ。(今、日本語が出てこない。。。)すっごく熱狂的に、働くんだ。He is very driven. フェイスブックって今、2500億円ぐらいのかちあって、彼が世界で、一番若い億万長者なんだって。でね、思ったんだけど、すべてのクリエイティブな人を見てて思うだけど、みんなねちょっと怒ってんだ。俺もそうだけどね。怒ってんの。何に??いろんなことにだけど、特に社会に、。不満があるんだ。不満があるから、クリエイティビティーで社会を変えたいんだ。武だって、松本仁だって、怒っているでしょう。大島渚なんてすっげー作品いっぱい作っているから、それに比例して怒っている。俺もね怒ってんのよ。世の中の不平等とかに。今の社会じゃぜんぜんハッピーじゃない。なぜ、金のある日本にホームレスがいるんだと、怒る。スタジオで、ウサギがんがん描いてる。??
すべてではないけど、クリエイティビティーってね、やっぱり、物事を変えたいという、不満や怒りからくるものが多いね。だって、今あるものにハッピーだったら、この世の中にさらにものを足したいなんて思わないでしょう。

冒頭の彼に戻るとね、彼もね、彼の中にわだかまっているものがあるのよ、怒りに似た。怒りっていうとネガティブなイメージがあるけど、人間の感情の中で、普通なものであるし、もしかしたら、動機とも呼べるかも。彼も、そのクリエイティビティーで、何かを変えたい。たぶん、自分の音楽で、何を変えたいのかということも、何が変えれるのかということもわかっていないかもしれない。彼の創造性の矛先がまだ決まってないんだね。だからここで、毎晩,弾いてんのよ。まだ、彼の世界と、現実の世の中の接点が十分に強くないんだ。俺も10年前は、自分に何が、創れるのかも、何が変えたいのかもわかってなかったけど、何かを創りたいという、怒りに似た動機はあったね。今でももちろんあるけど。
下の彼が帰ったみたいなので、ここら辺でお開き。
もちろん怒りの創造性といえばこの人たち。